角田光代

角田光代さん

今日、NHKの朝の番組を見ていたら出演していたので、思わず家事をするのも忘れ、見入ってしまった。

 

ほんわかした不思議な人

作品を読むともっとパワフルな人を想像するのだけれど、ほんわりした不思議な人だった。

38には見えない。若いなぁ。

でも、こういう雰囲気の人に限って、中は強いのよね、と思う(私も文章では結構きつい人に見られるけれど、会うと全然違うらしい)。

同じ早稲田一文育ちというのもあるかもしれないけれど、インタビューなどを読んでいても、自分と共通する考え方とかがあって、結構好き。角田さん。

「空中庭園」と「キッドナップツアー」くらいしか読んだことはないけれど。「空中庭園」は結構変な設定のなかに、不思議なリアリティがあっておもしろく、すらすら読めてしまった(今度映画になるらしい)。

やっぱり「一気に読める」作品っていいなとこの頃思う。インタビューを聞いていたら、「対岸の彼女」も読みたくなった。

会社員みたいな小説家生活

今日の番組では角田さんの一日を取材していたのだけれど、家の近くにアパートの一室を借り、そこで7時から5時まで(本当は9時からだったけれど、最近忙しくて7時からになったらしい)、サラリーマンのように仕事をしているということ。本とパソコンくらいしかない「仕事場」いいなぁ。

と、私の説明ではさっぱり角田さんの良さが伝わらない気がするけれど……自然体で生きて、書いて、悩んでいるというところが伝わってきてよい番組だった。

作家というとどうも堕落した生活を思い描きがちだし、作家になったらそういう生活をしなくてはいけないと思っている人もいるだろうけれど、やっぱり早寝早起きの規則正しい生活をし、陽の高いうちに書いてこそ、健全で人にエネルギーを与えられる作品を書けるのだと、この頃思ったりする。

というか、私はそういう方向にシフトしようと思っているところ。

今までは読む人の気分を重くするようなものもかなり書いてきたけれど(笑)、最近はもっと「幸せ」を描きたいなと思い始めた。

角田さんも今日の番組で、「希望を書きなさいと以前から言われていた。スランプにはまった頃、それを思い出すようになり、ハッピーエンドの小説を書くようになった」と話していた。

やっぱり人が望むのはハッピーエンドなんだなということも、この頃感じること。

「対岸の彼女」はいつ読めるか分からないけれど、久しぶりにまた角田さんの作品を読みたくなった。

-角田光代

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