六本木ヒルズで催されている「レオナルド・ダ・ヴィンチ展」に行ってきました。
「レスター手稿 日本初公開」ということだったので。平日の昼間でも混んでいましたが、なかなか興味深い展示でした。
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レスター手稿
レスター手稿の内容は、天文学、流体力学、地球物理などを中心とした幅広い分野で、地球と月と太陽の位置関係についてだとか、水紋の広がり方、水流に障害物のあるときの水の流れ方、効果的な治水の方法などが細かい鏡面文字と緻密なイラストでぎっしり書き込まれていました。
レスター手稿自体は、見てもさっぱり読めないのだけれど(あれは、何語なんだろう......(^^;))、ダ・ヴィンチの思考の流れなどを、スライドや実験装置などで説明するような展示方法で、興味が持てました。
ただ、分かりやすく説明されていても、それでも「どういう意味??」と頭が「?」でいっぱいになってしまうような、難解な部分もたくさんあった......かな。
私がばりばりの文系人間で、理系の話にはついていけなかった、というだけかもしれないけれど、それでもやっぱり、ダ・ヴィンチがすごい「天才」だったということだと思う。
だってそれから500年以上も経ち、学校で当たり前のように地球は丸くて、太陽のまわりを回っていると習ったような人間に、「え~、そうだったんだ」とか「それはどういうことなの?」とか思わせてしまうのだもの。
すごいとしかいいようがない。
よく見ること
と、まぁ、何を見ても、「天才だったんだねぇ」というところで完結してしまいそうになってしまったけれど、ただこの展示から学んだのは、どんな物でもよく見れば、表面的な意味以上の深い意味や、もっと広い範囲で応用のきく法則を伝えてくれるのだ、ということ。
そして、そうやって物を見られたら、どんなときにも決して退屈を感じることなどないのだろう、ということ。
身近にある物を、ぱっと見て分かった気になったらいけないな。そう、ダ・ヴィンチが繰り返し繰り返し書いていた水の流れのスケッチなどを見ながら思った。
あと、もう一つ思ったのは、様々なことを広く知っていくと、それはいつかお互いにつながり合い、「広い知識」はいずれ「深い知識」になるのだろう、ということ。
ダ・ヴィンチは、人の美しい巻き毛を描きながら、海にできる激しい渦のことを考えていた、などというスライドを見て、そんなことを考えさせられた。
本当、凡人には「はぁ」とか「へぇ」とかいうような感想しかもてないほど、なんだかすごい世界なのだけれど、それでも、上手く整理できない、「刺激」といったものは確実に感じられると思う。
13日までで終わってしまうので、時間はもう限られているけれど、夜の10時までやっているようなので、時間と興味のある人は是非行ってみて下さい。