美術

小林正人「星の絵の具」

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 茅場町から徒歩10分ほどにあるSHUGOARTSというギャラリーで催されていた個展に行って来た。以前から知っていたとかではなく、数年ぶりに買ってしまった「ぴあ」を眺めていて、「あ、なんかこの絵、いいかも」(小さな写真が一枚だけ載っていた)くらいな感覚をつかみ、行ってみた。

 でも行ったのはそれくらいの軽い気持ちだったが、実際にそのギャラリーに足を踏み入れ、少しすると気づいた。

 うわぁ、出会ってしまった!と。

 なんだか異様に心地がいい。理屈ではなく染みてくる。というか、柔らかく溶けこんでくる、なにかが。パワーが溢れているのだけれど、それがまったく押しつけがましくなくて、ただ自分と向き合ってくれる。

 その画家の年齢とか経歴とか外見とかまったく情報はなかったけれど、この人好きだ!と思ってしまうくらいの感じ。最近の出会いのなかでは、野ばらさんとの出会いに似ている。

 小林さんの作品は、多分ジャンルわけすれば「抽象絵画」になるのだろう(美術のことはよく分からないけれど)。物の分かりやすい形などはまったくなく、ただキャンバスが何色かの色で塗りつけられている感じの絵。

 小さい絵に二点ほど、青と緑の寒色系を全面に出したものがあった。あぁ、いいなぁ、こういう世界好きだなぁと、青の大好きな私はまず思った。

 でも、私が青い絵を見て美しいとかいいなぁと思うのはある意味当たり前。

 ここに行って、自分でも驚いたのは、黄色ってこんなにきれいな色なんだと気づいたこと。黄色は赤やオレンジと同じで、エネルギーはあるけれど、癒す力のある色ではないと思っていた。でも、小林さんの絵を見ていたら、淡いわけではない、濃い真っ直ぐな黄色がものすごく優しかった。こんな黄色なら書きたい!と思うくらいの黄色だった。

 詳しくはSHUGOARTSのHPで。特に「絵画から星空までの距離」という記事がとてもいい。こんな、芸術家、芸術家した人がいるんだなぁ、と心から感心してしまった。学生時代のエピソードなどもすごい。芸術家になるために生まれてきた人なのだろう。でも毎晩、星空で眼を洗うって……と一瞬固まってしまった私は、多分、芸術家じゃないのよね……。

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