過去Diary

自分を表現する

 今日は、少しだけ曇っていた。でも、その雲の隙間から、三日月がきれいだった。7日。日本で7月7日に晴れることは珍しいらしいが、風が強く、雲を吹き飛ばしてくれたようで、いつもに増して、星がたくさん見えた。今年は彦星と織り姫は会えたのだろうか。でも、私は彦星に会えないなぁ…などとどうでもいいことを考えていた。
 
 数日前、火星に探査機が到着した。「火星にはたこのような火星人がいると思っていたのですが、夢が壊れました」ということを、橋本総理は言ったと言うが、ユニバーサルな時代になってきた。それなのに、東京で7月7日に晴れないと、なんだか彦星と織り姫は会えないような気がしていて、ばかだな、と思った。宇宙に、天気なんてあるものか。

 最近、少し心が不安定だ。まぁそれなりに色々なことをして、その時は楽しい。でも、一日が終わって、それをその24時間と、「一日」というまとまりとして受け入れなくてはいけない時間だろうか、何かしたりないことがある気がする。何かが違う気がする。

 就職活動中、よく「自分を表現して下さい」という事を言われた。結局3-5分、経験をしゃべろということに等しいが、そんなことで自分が表現できたら、小説なんて書いていないよ、と思った。結局、そこでは、今書いている小説について語って、変なやつ、危険だと思われたのか、落とされたが、今は自分の中にいる、たくさんの自分が、それぞれ勝手なことを言って、どれが本当の自分か分からない。…そんなことかな、言葉にしてしまうと。自分のこと嫌いではないけれど、自分をどう動かしていいか分からない。…多重人格者か…あぶないな。

 人は4つのボックスと持っているという話を聞いたことがある。そのうち自分に見えるのが上から見える2つ。人に見えるのが、横から見える2つ。つまり私も人も見れる「自分」はたった4分の1。そして、私も他人も見えない「自分」も4分の1。なるほど、と思う。私はその考え方が好きだ。私にはまだ私の知らない可能性を「半分」も持っている。

 また少し就職活動の話に戻ると、私は聞かれなかったが、時々「あなたを色に例えるとなんですか?」と聞かれたりするらしい。でも、一色になんてしてしまいたくない。
 
 私のホームページの表紙は黒だけれど、それは、全ての色が混ざると黒になるという思想の上に黒くしてみた。全ての色を持つ人間でありたい。…そんな風に、大きな事をかっこつけて言うから、私はまた、自分の理想によって苦しんでしまうのか…。
 
 でも、本当は「黒」になれなくてもいい。たくさんあるけど、完全に全ての色にはなりきれない、雨に濡れたガソリンの醜い虹色でいい。…そんなこと、多分面接で言ったら落とされるだろうけれど、私は本当は、そんな人間でありたいと思っている。

 頑張って、この「自分」と格闘していこうか…。もう少し…。

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