芸術に関する考察

「才能」はない。個性がある。

芸術活動などしていると、「才能がある」とか「才能がない」とか、結構簡単に言う人に時々出会う。

それは、「自分はダメだ」という言い訳としてだったり、逆に自分を奮い立たせるための手段だったり……。

 

でも、私は、一言でいうと、「才能なんてものは存在しない」と思う。

人それぞれ「個性」はあるし、「得意と不得意」はあるのだけれど。

 

たとえば小説を書くということについて言うと、

 「みんなが考えないことを考えつく人(推理小説などに良さそう)」
 「みんなが、面倒だと思う調べものをするのに喜びを覚え、その整理が上手な人(歴史小説に良さそう)」
 「とにかく人を笑わせることが好きで、そういう話をやたら思いつける人(ショートショートとかかな。三谷幸喜を目指せる?)」
 「人の感情を緻密に描写でき、様々な人を描き出せる人(全ジャンル強そう)」

など、様々な「得意」「不得意」があるはず。

それを一言「才能」という言葉でまとめても意味ないのでは? と、思う。

 

もし、今あるジャンルの小説を書くのに役立ちそうな「得意」がなくても、他に自分が勝負できるものがあるなら、それを使って、新しいジャンルを作っちゃえばいいわけで、それで成功すれば、既成の小説でその人のことを計って「才能ないよ」なんて言っていた人も、手のひら返したように「才能、あるね」なんていうかもしれない。

……よく分からないけれど、才能って、そんなものかも、とこの頃、私は思ったりする。

 

必要なのは、それを好きっていう気持ち。あきらめたくないと思う意志。自分の個性をしっかり見つめて、それを生かそうと努力すること、かな。

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