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田村裕「ホームレス中学生」

「ホームレス中学生」を読んだ。

予想以上に良かった。

 

幸せかどうかは幸せを感じる心を持っているかで決まる

プロでなくても誰でも1冊は傑作を書けるとはよく言うけれど、 まさにそんな1冊。

こなれた文章でないからこそ、伝わってくるものがあり、 純粋に楽しめた。

幸せって、どんな物をもっているか、ではなく、 単純に、幸せを感じられる心を持っているかどうかで決まるんだな。

 

ご飯は、おかずの添え物、効率よくおなかを満たしてくれるものとしか思っていなかった自分に気づく。

この本を読んでから、しっかりご飯を噛んで食べ、ご飯自体が甘い ってことをはじめて知ったりする。

 

自分は感謝すべきものにちゃんと感謝して生きているだろうか。

きちんと味わうべきものを、味わって生きているだろうか。

 

幸せのハードル

あとがきの

「僕はお湯に感動できる幸せのハードルの低い人生を愛しています」

という言葉が、心に残った。

 

「いい人」とか「清貧さ」とかを無理に作ることなく、お腹がすい たら人並みに不機嫌になったり、人にキレたりもしながら、でも、 基本的に、人に感謝を忘れず、たとえ平均以下の暮らしでも、そんなふうに卑屈になることなく、0ではないことに感謝して生きる......

そんな、ありのままの、等身大の姿に、いろいろ感じることができた。

 

課題図書にしたい本

こういう本こそ、小学生の夏休みの課題図書とかにいいんじゃないかと 思う。

いろいろ大切な心の力ってあるけれど、そのなかでも、感謝する心を 育てるって、子供時代は大切だろうな。

なんてことをいろいろ、思いました。

 

お母さんへの想いの部分とか、周りの人の温かさに触れるところとか、 結構泣けます。

有名人の書いた本でしょ、どうせ、と思わずに、是非! お勧め。

ホームレス中学生ホームレス中学生

 

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