「結構楽しめ、悪くなかった」という感じかな。
これを「小説」だとは認めないけれど、ストーリーとしては要点をきちんと押さえている、結構良くできたものかもしれない。
ラストは適度に感動した。ただ、以前知り合いが言っていたほどの感動ではなかったかな。
多分これは本になる時点で、かなり「編集」されているはずだから、そのせいで「ノンフィクション」ではなく「良くできた物語」になってしまっていた気がする。
Contents
ネット上の悪意と善意
2chに嫌悪に近い拒否反応を感じる者としては(以前、「こいつはいくらやっていてもダメだというサイトをさらせ」とか文学系?のスレッドに紹介して頂いたこともある(笑))、こんな善意だけの2chは嘘くさい!
ただ、そういう悪いイメージのある2chで生まれたというところが、一番の売りなのかな?
ただ矛盾するようだけれど、私はネット上の善意というものは結構信じている。変な人にも出会ったけれど、多くの価値ある出会いをネットからもらった。
顔が見えない世界だからこそ見せてしまう悪意がある一方で、普通は恥ずかしくて言えないことを言ったり、できない良い行動を一生懸命にできてしまう良さもきっとある。
あ、でも、この本の一番のテーマは決して「ネット上の善意」ではないだろう。それは多分、2番目か3番目のテーマ。
もちろん主要テーマは恋愛
一番のテーマは「恋愛っていいものだ」とか「純粋な想いは届く」とか「恋愛は人を成長させる」とかそういったあたりなのだろう。
あと、電車男は最後、エルメスに2chのログを見せたというけれど、すべてをさらけ出してもそれでも受け入れてくれる人のいる心強さみたいなものが、恋愛の核なのかもしれないなと思った。恋愛はいいものだね~、うん(笑)
あと、電車男はネット上の住人からアドバイスを受け、少しずつ見た目を変え、振る舞いを変えていくところから始めるのだけれど、そういう外側の変化がどんどん内側を変えていく。それはおもしろい。
結局恋愛が上手くいくときは、ユニクロの服を着ていようが、ボロボロのジーンズ(お洒落ではなくて、ただ貧しくて履いているような)姿であろうが、関係ない。
でも、そんな格好をしている自分はダメだと思うなら、それは変える価値のあるものだということだろう。一番重要なのは、「自信を持てるか」ということ。
自信が大事だよね
最近フリーの女友達に会うと、余計なお節介のように「タイプはどういう人?」とか聞いてみるのだけれど、「優柔不断な人はダメ」とか「前向きな人がいい」とかそういう意見が多い。「優しい」ではないのね~。
確かに人の意見を聞かない奴は嫌だけれど、「どちらでもいいよ」と自分が応えたとき、「じゃあ、こっちにしよう」と即座に決断できるくらいの度量を男には求めたいね。でもそこできっぱり決断できる人は、やっぱりそれなりに自分に自信のある人だと思う。
恋愛を上手くいかせたかったら、まず自分で自分を肯定してみるところから始めましょう!(何様なのだ、私(笑))
でもこのエルメスはいい人だなと思った。恋愛とは相手のすべてを無条件に受け入れることだということを、私も改めて考え直してみなくては。
みなさんも素敵な恋愛を!(笑)