過去Diary

昔の失敗

 一週間ほど前、昔いた劇団の公演を見に行った。その劇団はもうずいぶん大きくなってきていて、平日の夜に行ったのに、前売りを買っていなかったら、キャンセル待ち、と言われてしまった。私はキャンセル待ちの18番。始め、「16番までの人」ということで、私は入れずに残されてしまった。。
 
 私と同期で、同じように稽古についていけず、やめてしまった女の子は、役者をすぐに断念し、制作、という裏のスタッフとして、その劇団に残った。その人は、まだそのスタッフを続けていて、私が、18番であるために入れないでいるときも、入れるお客さん以上に、中にいた。
 
 私は、「16番まで」と言われたとき、私は結局、ここではいつも排除されるんだな、と、やりきれなかった。でも、その時、その同期の人が、私の所に来て、「待ってて。なんとかする」と、力強く言ってくれた。そして本当に入れることになった。でも、そう言われたとき、その一言があれば、入れなくてもいいな、と思った。
 
 その人は、例え舞台には立っていなくても、役者以上に、輝いているな、と思うときがある。私と同じように、ほとんど「やめさせられた」に等しかったけれど。失敗とか、挫折なんて、誰にでもあること。輝いて生きられるか、それとも格好悪くなってしまうかは、きっとそれを引きずってしまうか否かでしかない。

 サッカーのワールドカップ予選通過が決定した試合を見て、ものすごく感動してしまったけれど、それは、「今までダメだったから、できる分けないよ」とか、つい弱気に考えがちの私の考えを、砕いてくれたから。
 
 子供の頃は、初めてのことがたくさんある。新しいことが簡単に始められるし、見つけられる。でも、大人になると、やったことのあることがたくさん周りにあふれてしまう。……だからこそ、昔の失敗を引きずらないことが大切なのかもしれない。昔できなかったから、今もできない、じゃ、何のために生きているのか分からない。昔できなかったことがあるからこそ、成長の可能性というものはまだ残っていて、だから生きる価値があるんだ。……そう思っていたい。今目の前にある問題をクリアするのは、昔の、できなかったときの私ではない。可能性を規定されていない、今の私だ。昔の自分で、今の自分を決めてしまわないこと。

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