過去Diary

一人小旅行

 昨日の日曜日は紅葉を見に、養老渓谷というところまで言ってきた。特急の乗り遅れたり、色々な計算違いで、着いたのは1時半。そして日は4時には暮れ始める…。帰りもまた駅に着いたら電車が出たあとで、1時間以上電車がなくて、外は凍えそうに寒くなってくる。しかも、紅葉の見頃は2週間後だといわれる(^_^;) という日曜日だった。
 
 でも、とても楽しい一人小旅行だった。理由は旅の道連れが二人いたから。 そして二人とも電車に間に合っていれば出会うことのなかった人だというのが何だか嬉しくて、大した風景は見られなくてもちょっと満足。
 
 行きの電車は3,4分の差で乗り遅れてしまったけれど、「きっと後から行った方がいいことがあるということさ」と、半分不機嫌になりかけている自分に言い聞かせただけのことがあった。「スライディング・ドア」の世界のようだ(笑) 
 
 ただ、行きに会った人は結構格好いい人だったのだけれど、連絡先を聞く勇気が出なかったのだけが悔やまれるところだ(笑)……というのは冗談。……その人にはただ電車を待っているときに、「君津って、内房ですか、外房ですか?」と聞かれただけ。だから「分かりません」と答えていたらそれで終わっていたかもしれないけれど、「いやぁ、私も分からなくて調べてるんですよ。この地図どうやって見ると思います?」と、話し始めて、千葉まで一緒に行った。
 
 その人は映像関係の仕事をしているといっていて、私が写真を撮りに行くと言ったら、「プロですか?」「プロになった方がいいですよ」「仕事楽しくても、その仕事続けながらでも、プロになればいいですよ」「とりあえず、投稿とかし続けてみて」……見知らぬ人間に対してあまりに真剣なので、笑って「なんでですか?」と聞いたけれど、「いや、なんとなく」みたいな……。ちょっと変わった人だった。
 
 でも、そうだな、稼げなくてもいいから、フィルム代ぐらいになるほどの賞金は目指してみるか……とちょっとやる気にさせられた。相手はサーフィンをしに行くといっていたから、「サーフィンしてるのも写真になりそうだな。」と言ったけれど、「いや、僕のは溺れているだけ」とかわされたので(「撮って下さいよ」と言われたら、目的地を変更して着いて行くつもりだった(笑) 向こうも一人のようだったし。それなのに「写真、一人で撮りに行くの? 友達いないの?」失礼な奴だ……(^_^;))、多分もう会うことはないだろうな、ということになってしまった。でも、こういう出会いは、何だか夢のようで、遺言を残されたようなプレッシャーもあるし、ちょっと頑張れそうな気がする。
 
 それから帰りは隣の席に座ったおじさん(おじいさんかな……)に「どこまで行ってきたの?」と話しかけられて、結局1時間半ぐらい、ずっとお話しして帰ってきた。
 
 しかも、「今度紅葉の見頃に来るなら案内してあげられるよ。写真撮るなら絶対に見ておいた方がいいよ。ここの紅葉は全然違うんだよ。友達も連れておいで」ということで、ガイドをしてもらう約束までしてもらってしまった。
 
 小さい頃にそこに住んでいて、今も結構そこに行っている人らしい。私より絶対に体力あるな……という感じの頼もしさだった。結婚していないのか、別れてしまったのか、よく分からないけれど、社員とアルバイトと両方して、「でも暇だからねー」と。
 
 今週も誰か知り合いを案内する約束をしているといっていたし、結構色々な人とかかわりながらきちんと生活をしている人という感じがした。生き生きと暮らしている年配の人を見ると安心するな。年をとるのもいいかもな、って思えるから。誰しも平等に年はとるから、年相応に年齢を重ねていけたらいいな。年を重ねるって当たり前のように言うけれど、「重ねる」って響きはいいな、と思う。

 ということで、楽しい一日だった。好きな人とずっと一緒にいられる時間も好きだけれど、ただ一人で、誰も自分のことを知っている人がいない旅をするのもまたおもしろい。まぁ、今回みたいに色々な人と話せるのは珍しいけどね。

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