Well Beingの実践

「共同創造」をもっと広く捉えてみる

私が住んでいるマンションは川に面している。

その川には遊歩道があり、遊歩道の一部がちょっと広がり、公園になっている。

 

その“ちょっとした公園”スペースで、インラインスケートの練習をしているおじさんがいる。

多分60代。会社を定年退職して、時間が余ったから始めたのかな、という年齢の人。

 

最近は60代でも現役スポーツマンみたいな人もいるけれど、その人は、そういうタイプではない。

つまり、お世辞にも運動神経は良くない。

 

多分、それを本人も分かっているのだろう。

決して無理はしない。

 

最初おじさんは、遊歩道の端にある柵から手を放さず、数メートルの範囲を進んでは、方向転換して、またスタート地点に戻る、ということを黙々としていた。

それから少し経った頃に見ると、今度はスキーのストックのようなものを両手に持って、同じくらいの短い距離をまた行ったり来たりし始めた。

さらにしばらく経つと、今度はストックを使ったまま数メートル進んでは、片足をブレーキのようにして止まる、という練習だけをひたすら繰り返し始めた。

 

おじさんは毎日いるわけじゃないし、私も毎日公園の前を通るわけではないので、おじさんの練習の頻度は分からない。

でも、最初にそのおじさんを見かけてから、もう一年半は経っている。

そして今日、久しぶりに見かけたら、以前と同じように短い距離をまた往復しているだけだったけれど、手すりもストックも持たずに滑っていて、心のなかでちょっと拍手した(笑)

 

全然スピードが出ているわけではなく、子供だったら、一週間も練習したらできるようになってしまうようなレベル。

それでも、コツコツコツコツ、1年半。

きっと自分で練習の計画を立てて、それを真面目にこなして、ちょっとずつ成長しているんだろうなと思うと、応援したくなってしまう。

 

いつも一人で黙々と練習していて、人を近づけないオーラを発しているので、私も話しかけたことはないし、そのおじさんが誰かと話しているのを見たこともない。

多分、今後も話しかけることはないと思う(笑)

 

でも、心のなかでは、ちょっと“がんばって”と思ってしまうし、そして、頑張っているおじさんを見ると、たとえうまくいかないことがあっても、腐らず頑張ろう、という気持ちにさせられる。

 

私自身はその公園を経由して、週三回くらいランニングをしているのだけれど、私もはっきり言って、運動神経は悪い💦

多分傍からみたらあまり格好良くない感じで、走っているのだろう。

でも、このランニングも気づいたらもう8年くらい続いている。

もしかしたら私の姿を見て、「あのおばちゃんも頑張っているんだから、私ももうちょっと頑張ろう」なんて思っている人が、どこかにいるかもしれない。

 

「集まって共同創造すること、本当の自分と調和することは、とても良いことです。」

エイブラハムの映像をDVDやYouTubeで良く見ている人なら知っていると思うけれど、

エイブラハムはいつも同じフレーズから話を始める。

ヴォルテックスへようこそ。

皆さんに来ていただけて、とてもうれしく思います。

集まって共同創造すること、本当の自分と調和することは、とても良いことです。

 

HTLメンバーと「パキラ」という舞台を創りあげたとき、HTLメンバーはみんなHappyさんとエイブラハムの教えに傾倒している人たちだったのもあり、

「あぁ、本当に共同創造しているなぁ」としみじみ感じた。

 

でも、そこから離れて随分経った今は、以前と同じように、一人でパソコンに向かっていることが多い。

出掛けるのも一人の方が気が楽だし、「パキラ」のメンバーとも随分疎遠になってきてしまった。

 

でも不思議と、孤独感はない。

もっと人と繋がらなきゃ、関わらなきゃ、とかもない。

 

それは多分、今は「共同創造」というのは、もっと広い意味合いの、もっと緩いものなんじゃないかと思っているから。

 

公園で一人黙々とインラインスケートの練習をしているおじさんを心のなかだけで応援したり、その姿に励まされたりする、

それもこの世界を「共同創造」している、ということなんじゃないかと思うから。

 

買い物に行って、笑顔のやりとりをする。

それだけでも、私たちは共同で、この世界を創る。

 

そんな、なんというか、広がりのようなものを感じて、ゆるく、ふわりと生きていきたいと思う。

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