やっぱりいいなぁ。
直木賞受賞、納得。
ザ・エンターテイメント!
「空飛ぶタイヤ」の方が、より社会性が強く、文学としては上の気もするけれど、「空飛ぶタイヤ」があくまで、マイナスがゼロに戻るまでの話だったのに対し、「下町ロケット」はマイナスをゼロに戻して、さらにプラスにする、というところで、さらに感動がある。
作者の経歴を知っているためか、やはり「なるほど、コンサルタント!」と思う。
「空飛ぶタイヤ」のときも、大企業による中小企業のいじめみたいなものがテーマだったけれど、やはり色々な会社の実態を見ていると、社会の様々な矛盾を感じるのだろうな。
ただそれを、ただの問題提起とか、嘆きにするのではなく、「それでも闘い、勝利を掴む物語」に作り上げていることで、多くの「社会の矛盾を感じている大人達」を元気づけられるのだろう。
Viva 兼業作家!(笑)
下町ロケット 池井戸 潤
小学館 2010-11-24 |