「恋愛の国のアリス」というエッセイ本を出した記念のサイン会が渋谷のリブロで行われた。
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驚くほど時間の掛かるサイン会
3日前に買ったのだけれど、整理番号はすでに141番。野ばらさんの人気はすごい。
そして野ばらさんはめちゃめちゃ丁寧で親切な人で、一人一人にすごく時間を取ってくれる。
そのため、2時からサイン会は開始されたのだけれど、順番が回ってきたのは6時ぐらいだった。
待っているのも結構大変だったけれど、野ばらさんはもっともっと大変なんだろうなぁ……。
まず本にサインして(それもイラスト入りで、凝っている)、握手して、それから写真を一緒に撮ってくれる。
肩抱いて、顔を寄せてくれるので、さすがにドキドキした……。体温を感じてしまいました……(笑)
ファン(読者)への姿勢
待っている間など、暇だったので、他の人にサインしているところなど、かなり見ていたのだけれど、本当に丁寧でいい人だなぁと感じた。
ファッションはもちろんかなり作られた感じではあるけれど、それ以外の部分では変に自分を作っていない人だなぁという感じだった。
真剣に一対一の人間としてファンに接し、ファンの子と同じぐらい緊張し、胸をいっぱいにしている感じだった(エッセイにも、サイン会のあとは、一人で泣いてしまうとか書いていたし)。
そういう姿に、すごい心を打たれた。
「小説を書いているつもりはない。ただラブレターを書いている」と野ばらさんは書いていたけれど、本当にそうなんだろうな、という気がした。
「読者は恋人だと思っている」というのも、あぁそうなんだろうな、と。
なんか今日の野ばらさんの姿勢にはすごく考えさせられるものがあった。
自分は読者の存在を意識して小説を書いているのだろうか、人に何かを伝えたいからという以前の、変なプライドとか自己顕示欲みたいなもので書いている部分はないだろうかと、自問自答してしまった。
野ばらさんの作品が、心の奥にまで響いてくるのは、野ばらさんが伝えようとしているからなのだ、単純であるがゆえに忘れられがちな「初心」を思い出せたような気がした。
私も野ばらさんみたいな、素敵な作家になりたい!