嶽本野ばら

嶽本野ばら「ロリヰタ。」

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 「ロリヰタ。」読んじゃいました。野ばら小説、読破です。

 「ロリヰタ。」の感想は、一言でいうと、野ばらさんを抱きしめてあげたい!っていう感じ。断られそうだけれど(>_<)  女の子の存在がフィクションというのは分かるけれど、それ以外の野ばらさんの生活や考えていることはかなりストレートに表現されているのではないかと思える作品でした。まぁ、リアルに感じられるように頭を使って、すべてを賢く積み上げていっている人なだけかもしれないけれど。あまりに主人公が野ばらさんと重なって見えた。  で、切なくなった。  障害があるためになかなか叶わない恋というのは、文学の定番。それを野ばらさんはいつも上手く書いているなぁという気がする。この作品の「障害」は、「こ、こんな障害もありですか……」という感じだった。  さすがに子供と接することの多い私は、「そんな子、いないだろ」というつっこみの一つも入れたくなりましたが(詳しく書くとネタばれになっちゃうのでやめておきますが)、それでも主人公の恋する気持ち、会えないつらさ、相手の気持ちは痛いほど伝わってきて、その感情さえリアルなら、他は突拍子もない設定でも許されるかも、という気がした。まぁ、つっこみを入れたくなる部分がなければないに越したことないんだけど。  チャットやメールの文章を連ねたような「ネット上のコミュニケーション」をテーマとしちゃいました系の作品を私はどうも受け付けられないのだけれど、このメールの使い方は受け入れられた。  それは多分、野ばらさんが、最近出てきたコミュニケーションのツールについて書こうとしたわけではないからだろう。そのツールについて書く向こう側に、「文章でのコミュニケーション」というもっと昔から存在していたテーマがある。  まず言葉ありきではなく、気持ちがあっての言葉だという部分に、心を打たれた。  作家として文章について、言葉について真剣に考え、そのツールで一体自分に何ができるのかということを真摯に考えている野ばらさんの姿を感じた。  と、良い作品でした。まぁ、野ばらさんへの想いは恋心なので(笑)、他の作家の作品に対するような客観的な評価じゃない部分も多々ありますが、ご容赦下さい!

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