美術

ポケモン×工芸展

年始休みに「ポケモン×工芸展」を見に行ってきた。

名前通り、様々な工芸作家が「ポケモン」をテーマに創作した作品が並べられている展示。

 

公式サイトの説明にはこう書かれている。

ポケモンと工芸、正面切って出会わせたとしたらどんな「かがく反応」が起きるだろう。

この問いに人間国宝から若手まで20名のアーティストが本気で挑んでくれました。

ポケモンの姿かたちからしぐさ、気配までを呼び起こした作品。

進化や通信、旅の舞台、効果抜群のわざなどゲームの記憶をたどる作品。

そして日々を彩る器、着物や帯留など粋な装いに誘い込まれたポケモンたち。

会場で皆さんを待ち構える作品との出会いははたして...ワクワク、うっとり、ニヤニヤそれともゾクッ?かけ算パワーで増幅した美とわざの発見をお楽しみください。

 

元々は金沢で行われ、その後各地での開催を経て、東京では今回初。

金沢でやっていたときから気になっていたので、行けて良かった♪

 

作品たち

この工芸展は動画作品を動画で撮る以外、静止画の撮影は全作品OKだったので、お気に入りをたくさん撮ってきた。

 

最初は彫金の作品。

実際にはイーブイの周りには、イーブイの進化系である、シャワーズやブースター、サンダーズもいた。

様々に姿を変える彫金と、進化し変化するポケモンの様子を重ね合わせたらしい。

なるほど。

確かにイーブイが一番進化形が多い!

 

でも、新作だというミュウツーに一番、ぐっと来た。

ミュウツーの孤高な感じ、好きなんだよね。

二メートル以上のサイズで、ミュウツーの格好良さが存分に表現されていた!

  

そのあと陶芸作品。

このフシギバナはチラシの表紙にもなっていたけれど、肌のぶつぶつ感がリアルで、すごい。

イラストでは意識していなかったけれど、フシギバナってカエルの仲間とか、爬虫類系なのだろうか?

 

他の陶芸作家の作品も。

この作者の人は、「器」と「装飾」の主従を壊すみたいなテーマで作品を創っているみたいなことが説明に書かれていたけれど、「確かに!」とうける。

すごい。どこからどこまでが器かわからん!

  

素焼き感を残した作品も。

 

また違う陶芸作家の作品で、

最後の方は、文様×ポケモンみたいな作品がたくさん並んでいる。

どれも美しく、存在感がある。

 

ヒトモシ、結構好き。

ヒトモシのケースには、ジュペッタがいたり、ポケモンのタイプごとにちゃんと並んでいるのも良い。

20人の作家さんがいたらしいけれど、ポケモンに対する理解度にはややばらつきがあったようにも感じたかな。

 

もちろん陶芸作家だけでなく、他の技法の作家さんたちも。

これは木工かな。

木のぬくもりとアゲハントの可愛さがマッチしている。

 

漆作品は、ポケモンなのに渋く、重厚さを感じさせる。

  

自分の表現方法を貫く

と、上の作品たちは、誰がどう見ても「あのポケモンだよね」と分かる、ちゃんとポケモンしている作品たち。

 

そのなかにあって、かなり印象に残ったのがこの作品。

人が多くて、写り込んだ写真しか撮れなかったけれど、「え? これ、ポケモン?」というどんっと存在する大きな置物。

 

これは「かげうち」というポケモンの技を形にしてみた作品らしい。

ポケモンじゃなくて、技?!

 

でもきっとこの作者は、自分が極めた「漆」の世界の魅力を最大限引き出すテーマを真剣に考えて、ここに行き着いたんだろうな、と思ったら、本気ですごいなぁと思った。

 

ポケモン工芸展に行って、全部の作品が「うん? 何のポケモン?」という形のものだったら、がっかりはするだろうけれど、ほとんどの作家がポケモンしているなかで、斜め上を行く解釈の作品があることに、ちょっと痺れた。

 

ということで、この工芸展に行って改めて、私は私の表現を貫くぞ!と思った(笑)

 

やっぱり自分が選んだ表現方法によって、得意不得意はあり、限界もどこかには生じるのだけれど、その限界を楽しんでしまえるくらい、自分が選んだ表現方法を愛していきたいなと思ったりする。

私の表現方法は、文章ってことだけど。

 

2月2日まで開催

東京での開催は2025年2月2日(日)まで。

場所は日比谷線神谷町駅すぐの麻布台ヒルズ内のギャラリーで。

 

当日券もあると書かれているけれど、それはあくまでオンラインチケットが完売していない場合のみ。

オンラインでチケットを買っておいた方が無難だと思う。

30分刻みで入場時間が決められているのだけれど、直近の土日などだと日時を選べないくらい混んでいたりする。

 

ただ入場人数が決まっているから、会場内は混んではいるけれど、見たい作品はじっくり見られ、ストレスは感じない。

人が多くても、みんなポケモン好きな「仲間」みたいにも感じられるからかもしれない。

 

「え? ポケモン?」とバカにせず、行ってみて欲しい。

★公式サイト★
https://www.azabudai-hills.com/azabudaihillsgallery/sp/kogei-pokemon-ex

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