海にも行けずに夏が終わってしまうのだろうか……。そんな淋しさを感じる8月の終わり。
でもこの夏は始めての夏期講習やら夏季合宿やらでそれなりに「夏」を味わった気がする。まぁ一言でいえば「よく勉強した」(笑) 私が地理を教えるなんて冷や汗ものだったが、それもどうにか完了。地図見ないと東北地方とか中国地方の県はどこが何県だか分からないし、県庁所在地なんてもってのほか……。こんな奴が地図を片手に、「当然だ」みたいな顔で教えているんだから塾というのも怖い場所だ(^_^;)
よく、自分が得意な科目は生徒を誉めるのが難しいんじゃない、と人に言われるけれど、それは嘘だと思う。自分の得意な科目なら何が常識で何が常識以上なのか分かって誉められるけれど、苦手な分野だと全てが凄いことのような、全てが実は常識のような混乱した状況だからな……(^_^;)
でも、4年生の授業だったから、県と県庁所在地を書かせるだけで1時間以上かかってしまうようなとっても楽しいクラスで(笑)、救われたというか、一緒に楽しんだというか(笑)
どこまで小4には通じているのか分からないが、「おまえブラックリスト」とかいうと、「おれ、ブラックだって」とか喜んでいるから、もっとうるさい子を指して「きみはブラックを越してもう白になっちゃったね」とか訳の分からないことを言ったらもう凄い喜びようで、他の子が「オレは何色? こいつは?」と意外な盛り上がり(笑)
私も名前を覚えるのが苦手だから、全員に色を付けて、うるさい子の色はレベルアップしていって、一緒にはしゃいでいた。
やっぱりやりやすいクラスとか行くのが楽しくなるようなクラスとか、逆に何か空気重いなというまま終わってしまうクラスとか色々ある。生徒たちの人間関係をつかんでおくとそのクラスの雰囲気の流れがつかめておもしろい。
時々は厳しくしないとな、と、ノートを取っていない子(何度言ってもどうしても一人だけノートを取らない子がいた)を「書き終えたらプリントあげるから」と残して他の子にはプリントをさせて、「終わった子から休み時間ね」と結構残酷なこともしたけれど、そういう「いいクラス」は数人が残ってその子のプリントにちゃんとつきあって、「ヒント。青酸がカレーに入ってた県」とか自分たちできちんとまとまっているからなんだか安心していられる。
……そんな感じで結構1年目だからか得るところも大きく、疲れたけれど楽しめた気がする。それに、久しぶりに勉強する「地理」はやっぱりおもしろい。(でももう東北の県の並び方とか忘れた…(^_^;))
旅をするようになってから、地図の見方とか他の県への愛着とかが変わってきた。「さつまいもとじゃがいもと寒い方で取れるのはどっちか」(これは理科の問題か…(^_^;))とかいう問題も、「北海道のジャガイモがおいしいんだよぉ」と思うと解ける(笑)
「沖縄(本島)は車で2日もあれば回れる小さな島です」とかテキストを読むと、「今年1年かけて計画して来年は沖縄を一周するぞ!」とか授業中にわくわくしはじめちゃったり(笑)
夏期講習だけではなくて、今回はダイビングのライセンスを取ろうということで、学科の勉強もこの1週間ぐらい頑張ってしたけれど、やっぱり何かを学んでいるということはいいことだな、としみじみ思う。少しのことを勉強して知るだけで、世界が変わって見えたりする。
実際に広がる世界というのはほとんどなかったりほんの少ししかなかったりするかもしれないけれど、でも今まで見てきた世界が変わる勉強って、意外とたくさんある。
「海の深いところに行けば行くだけ空気などは密度が大きくなるぶん量は減っていくから、浮力が小さくなっていく。」
まぁ、私以外の人間には常識なのかもしれないけど((;_;)ウルウル)、こういう一言を聞くと、人間は浮くと思っていたけど、どんどん沈んでいってしまうものなんだ……。表面で浮けなかったらそこからはどんどん足を引っ張られるようにして沈んでいってしまうんだ。そして海の底では赤から順に色が吸収されて、ただの黒っぽい青一色になってしまうんだ……。という想像が膨らんでいくわけです。
よく子供に大人が「もっと若いうちに勉強しておけば良かったと思うわ」といって、勉強させることがあるけれど、私は「もっと勉強しておけば……」とは思わない。だって、本当に学びたいことは今からでもゆっくり学べるし、知りたいと思ったときに勉強した方が、たとえ十代の頃より記憶力が落ちていたとしても覚えられるだろうし、苦痛が少ないと思うから。
世界はまだまだ広い♪ そしてもっともっと深い。今見えている世界にも本当はもっともっと色々な見方がある。そういう可能性を忘れずに見飽きたものも見ていきたいなと思う。
ちょっと興味を持つだけ。いつも渡っている信号も時間帯によって青の時間が変わるんだな、とか、自分のいつも乗っている電車も細かく計算された「ダイヤ」の一部であるんだなとおもって、そのシステムを解明しようとしてみたりすると楽しいのかもしれない。
私は役立たない「ペーパードライバー」という奴だけど、でも車の免許を取るために勉強したことで、あの時から道を歩くときの意識が変わった。大袈裟といわれるかもしれないけれど、免許センターに通っていた高3の私は道を歩きながら「今までそういえばこんな事を見ていなかった」と妙に新鮮な気分で横断歩道を渡った記憶があるから間違いない(笑)
ということで、今日のテーマは「勉強の大切さ」についてでした(笑)