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岩井俊二監督『リリィ・シュシュのすべて』

大学時代、岩井俊二監督の作品は
ほとんど見たな。
 
芸術って感じの世界観が好きだった。
 
なかでも一番強烈に印象に残ったのが
この『リリィ・シュシュのすべて』。
 
好きな映画にも挙げていた。
 
 
でも5,6年前かな、
久しぶりに見ようとしたのだけど、
最初から重たすぎて、早々に挫折。
 
 
今回、久しぶりに全編を見た。
 
内容は本当、
どうしてこんなに救いがないのか、と
思うくらい、重い。暗い。しんどい。
 
なのに、
芸術作品としては本当に素晴らしい。
 
2001年の作品らしいから、
もう20年も前なのだけど、
全然古さも感じない。
 
 
内容は、
リリィ・シュシュという
シンガーソングライターを好きな
中学男子の話。
 
仲の良かった同級生が豹変し、
ひどいいじめっ子になり、
主人公やクラスメートを
追いつめていく。
 
そのいじめのやり方が、
陰湿で、ハード過ぎて、しんどい。
 
学校の先生や親の
気づかなさや無能さもひどすぎて、
しんどい。
 
 
でも、映像がすごい。
音楽がすごい。
 
 
音楽は、
 
・「リリィ・シュシュ」の楽曲
(女性ボーカルのなんともアンニュイな曲。
 この映画の前に岩井俊二たちが実際に
 リリィ・シュシュという音楽ユニットを創っている)
 
・ドビュッシーのピアノ曲
(リリィ・シュシュはドビュッシーに影響を受けた
 みたいな設定で、いじめられている女子が
 このドビュッシーの曲ばかり弾いている)
 
・沖縄民謡的な楽曲
 
の3つだけが繰り返し流れる。
 
特にドビュッシーの曲は同じ曲が
何度も何度もリピートされ、
頭に残る。
 
その音楽の使い方が、本当にうまい。
 
 
そして、救いのない内容なのに、
田園の美しい風景の中で
リリィの音楽を聴く
主人公やいじめっ子の姿が
美しい。
 
 
久しぶりにこの作品を見て、
芸術って何だろうなぁ、
芸術の役割って何だろうなぁ、
と思った。
 
  
美しさと
内容の救いのなさはときに
切り離せない。
 
若い頃にはまった
三島由紀夫の作品も、
美しいけれど、救いがないものが
多かった。
 
救いがない切なさだからこそ、
美しいとも言えた。
 
 
でも私は、
ここまで救いのない、
しんどい作品は創れないだろうな。
 
なんてことを考え、
でも、芸術家魂みたいなものは
刺激された時間だった。
 
 
とにかく、
いいものを創りたい!!
 
私の想いはそれだけ。

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