洋画(米)

クリストファー・ノーラン監督「TENNET」

「インターステラー」の
感想をアップしたら、
是非これも、と薦めてもらった作品。
 
クリストファー・ノーラン監督の
最新作(2020年公開)
 
 
一言でいうと、難解!!!
 
ここまで「???」で
頭が覆いつくされた作品は
久しぶりだ。
 
 
でも、
「なんかすごい!」
ということは分かる。
 
理解はできないけれど、
この世界にはこの世界で
通用するルールが
きちんとあって、
それに忠実に作られているらしい、と。
 
 
それが「逆行」というもの。
 
時間を遡るのだけど、
タイムマシンのように
「〇年前に行く」みたいに設定して
そこにジャンプできるのではなく、
 
「今」から過去に向かって、
じわじわと過去に戻っていく!
 
そして逆行しているあいだは、
普通の時系列で生きている
「普通の人」の動きが
巻き戻しみたいに見える。
 
※逆もまた然りで、
 普通の人が逆光の人を見ると、
 後ろ向きに歩いているように見え、
 ピストルの弾は、
 壁からピストルに吸いこまれたりする!
 
 
主人公は「世界の滅亡」を
防ぐ使命を受けて動いているのだけど、
映画の半分までは「順行」で進み、
後半は、「逆行」したり、
そこから「順行」したりする。
 
 
と、とにかく難しい。
 
 
でも、これもまた
「クラウドアトラス」のように
たくさん解説サイトがあって、
お世話になりました!🤣
 
ちゃんと登場人物ごとに
時系列を整理してくれているサイトなど
分かりやすかった。
 
そういう解説サイトのおかげで、
結局一緒に行動していた相棒が
誰だったのか。
 
その相棒が最後に意味ありげに言った
「友情」についての台詞の
深い理由などが分かり、
“ほぉ”っとなった。
 
主人公を動かしていたボスが
誰だったのかもわかると
これまた、“へぇ”と面白い。
 
 
ただ、一度目を見て、
解説サイトを見て、
「なんとなく分かったぞ」と思い、
二度目を見たら、
やっぱりよく分からなかった😂
 
 
だって、順行の人と逆光の人が
出会って、すれ違うならいいけど、
その二人が戦うって、
どういう仕組みなのだろう???
 
それって可能なのか???
 
と考え始めると、混乱する。
 
 
でも、きっと重要なのは
そこではないはずなので、
気にしない方がいいのだろう(笑)
 
 
この作品はすごく
構造的にも考えられているし、
設定や色々な作りこみがすごい。
 
でも「クラウドアトラス」とは違い、
 
「こんなこと思いついた俺、
 すごいだろう?」
 みたいなアピールは感じられなくて
 
「インターステラー」とはまた違う
余韻があった。
 
 
それはやっぱり相棒との
「友情」のせいであり、
 
自分の運命を塗りかえた
女性の最後の行動や、
主人公の生き様のせいだ。
 
 
最後主人公の部隊は、
ある時刻に向けて、
10分間進んでいく班と、
10分未来から10分間逆行する班に分かれて
行動をする。
 
それが
「TEN」と
「TEN」の逆さまである「NET」の
組み合わせで
「TENET」になっている……らしい。
 
 
でも、順行するのであっても、
逆行するのであっても、
人は常にあるベクトルを持って
「現在」から「未来」に向けて
生きているのだなぁ、
ということを感じさせる映画だった。
 
 
そして「インターステラー」と同じように、
未来から何かメッセージが
来ているのではないかとも
感じさせる映画だった。
 
 
クリストファー・ノーランが
描くように、
未来の地球は破滅寸前なのか?
 
それとももっと希望に満ちたものなのか。
 
希望に満ちたものにするためには、
今、何をするべきなのか。
 
そんなことも考えさせられた。
 
 
クリストファー・ノーランの
ひらめきと才能が凄すぎる。

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