過去Diary

これからの教育

 私のとっているのは朝日新聞なのですが、今日の新聞のトップニュースは、「酒鬼薔薇」の声明文のようなものでした。
 
 神戸に住んでいる人の恐怖を考えると、こんな事を言ってはいけないのかもしれませんが、その声明文を読むと、その人の心の痛みが分かってしまう気がしました。
 
 「ボクがわざわざ世間の注目を集めたのは、今までも、そしてこれからも透明な存在であり続けるボクを、せめてあなた達の空想の中だけででも実在の人間として認めていただきたいのである。それと同時に、透明な存在であるボクを作り出した義務教育と、義務教育を生み出した社会への復讐も忘れてはいない」

 その人がどんな恨みを「義務教育」に持っているのか、「透明な存在」というのはいったい何なのか、私にはもちろん分かりません。
 
 でも、塾のセミナーに通っていて思うのですが、「学校」だって、生徒に選ぶ権利がないとおかしいですよね。私は「よるとあさのあいだにあるすきま」の中で、登校拒否の生徒にパソコンで勉強を教えるというシーンを書きましたが、私は、もっとパソコンが「教育」の現場に入ってくればいいと思います。
 
 コンピューターが入ってくると、先生の存在が危うくなる、というので、公立の学校ではあまり使われていないそうですが、結局機械に勝てないのなら、その先生のいる意味なんてあるんでしょうか。
 
 機械を使えば、物理的な制限がどんどんなくなっていきます。ここに住んでいるから、この学校に通え、ということはなくなる。好きな先生の授業をオンラインで学べばいいのです。そうしたら、大手予備校の一握りの先生だけが授業を持つことになるでしょうね。私は、自分も塾の先生を目指していますが、そういう社会になることを歓迎したい。
 
 じゃあ私は何をするか? 機械にできない、一人一人の心のケアをするのです。勉強というものと、学校、クラスという、「共同体」の目的が一緒になるから、いじめや体罰から、子供たちは逃げられなくなるのです。
 
 それから、パソコンがもっと小型になって、普及すれば、データーは全て持ち歩けるようになります。暗記の勉強なんて、そうすると意味がなくなるでしょうね。楽しみです。暗記にかかる時間を無くして、勉強は家で2時間ぐらいパソコンに向かってして、学校には、ただ「共同生活」をしに行けばいいのです。好きな学校に、いつでも転校できたりする。

 …それが必ずしもいいことばかりは生まないでしょう。でも、今ある教育よりはいいんじゃないかな。

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