エイブラハム本

『引き寄せの法則の本質』の概要

『引き寄せの法則の本質』は、タイトルが金色で書かれている、「金本」。

でも、『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話』を「赤本」、「実践 引き寄せの法則』を「青本」と言っているのは聞いたことがあるけれど、「金本」とか「銀本」という言い方は聞いたことないな。

というのは、余談だけど、

『引き寄せの法則』を一番スムーズに理解するには、「赤本」→「青本」→「金本」の順がいいのではないかと、個人的には思う。

 

『引き寄せの法則の本質』は繰り返し読みたい本

「赤本」を読まないと、まずエイブラハムが言う「引き寄せの法則」とは何なのかが分からない(ただ、『ザ・シークレット』である程度は分かるかも。『ザ・シークレット』のほうが数倍読みやすい)。

そして、「青本」を読まないと、「引き寄せの法則」を誤って理解してしまう可能性がある(とくに、『ザ・シークレット』を読んで、分かった気になっていると危険)。

だから、「理解のベース」は「赤本」と「青本」でまず固める必要があるのだけど、そのあと、頭でわかったことを、少しずつ肚に落としていくのに、「金」である『引き寄せの法則の本質』は、役立つと思う。

つまり、「赤本」と「青本」を初心者にはまず薦めたいけれど、基本を理解したら、繰り返し読んで楽しめるのは、「金」とか、『引き寄せの法則のアメージングパワー』かなと思う。

 

『引き寄せの法則の本質』の構成

『引き寄せの法則の本質』は、他の本とはちょっと違う構成になっている。

最初に30ページくらい、エイブラハムの「名言集」のようなものがある。

ただそのあとは、「エイブラハムの話」「ワークショップの議事録的な物」といういつもの感じ。

 

その本文である「エイブラハムの話」は、『引き寄せの法則の本質』では、こんな感じになっている。

 

内容1:内なる存在とつながる

私たちは生まれる前と死んだ後だけ「見えない存在」になるのではなく、常に「見えない存在」(内なる存在。ハイヤーセルフ。魂)と一体であり、本来、「物質的なあなた」と「内なる存在」は手を取り合って、共同創造していくべきなのだ、という話がまずある。

これは、エイブラハム『引き寄せの法則』これだけは押さえておきたい基本10の「1」の部分の復習であり、エイブラハムが繰り返し言っていることだけれど、この金本には、

「こうやったら、内なる存在とコンタクトが取れる」という具体的な方法まで書かれている。

(簡単に言うと、瞑想して心を落ち着かせて、声を聞こうとしましょう、ということ。ここではエスターがどうやってエイブラハムの声を人の言葉に訳しているかのやりかたが書かれているけれど、「声を聞く」方法は人それぞれかもしれない。

私はノートを広げて、ペンを持っていると、「声」が言葉に落とせる。私も、日本語が聞こえるというより、「思考の固まり」が来て、それを文字にしている感覚。小説を書くときは、感情までセッティングされている映画を見せられ、それを頭フル回転で言葉に落としている感じ。

ただ、ぼーっとしているときに、一言「止まれ」とか「ちゃんと訊け」とか、短い言葉が聞こえて、はっとすることもある)

 

内容2:感情が現実を創る

エイブラハムは繰り返し、「現実を創るのは行動ではなく、思考と、その結果によって生み出された感情である」と語っているのだけれど、その理由が改めて詳しく説明されている。

「思考が現実になる」とよく言われるけれど、正確には「思考」ではなく、「思考によって生み出される感情」なので、「ない」部分から何かを望んでも、それは実現しない。

だから「転換のプロセス」が必要で、たとえば「お金がないから、もっと欲しい」ではなく、「お金があれば、こんな暮らしができて、しあわせだろうな」と、ある方に目を向ける練習をしよう、ということが、この金の本にも書かれている。

「転換のプロセス」は「引き寄せの法則」を活用するためには欠かせない部分なので、是非、身に着けたい!

 

内容3:行動は「残り1%」でいい

「内容2」と重なるけれど、この金色の本は、ひたすら繰り返し、「現実を創るのは行動ではなく、思考と感情」と言っている。

そして、極めつけがこの言葉。

自分の求める感情を感じることに注意の99%を向け、残りの1%を思いついた行動に向ければ、絶えず喜びに満ちた幸せな状態にありながら、力強く前進できるだろう。

あとから読む人のために補足しておくと、この記事を書いているのは、新型コロナウイルスで、「外出自粛要請」が出ているとき。

電車に乗らなくなって、もう2週間ほど経つ。

そんな「行動」が制限される状態になって、初めて分かった。自分はまだまだ「行動」に価値を置いていたのだ、と。

非常事態宣言まで出る状況は異常だけれど、でも、心と向き合う訓練をしている人間にとっては、今は本当に「行動でなく、思考と感情」ということに真面目に向き合える、いい時期だと思う。

違う時期にこの記事を読んでくれた方でも、「行動」で現実を変えることに限界を覚え始めていたら、是非、この『引き寄せの法則の本質』は読んでもらいたい。

 

内容4:肯定的側面の本

これもエイブラハムの本や話によく登場するものだけれど、この本のなかでも「肯定的側面の本」について書かれている。

肯定的側面の本というのは、「本」ではなく「ノート」。

色々なものについて、悪い点ではなく、いい点を見つけて、それぞれについて1ページずつ書いていこう、というエイブラハムからの提案。

毎日15分、そのノートを書く習慣を作ることで、物事の「肯定的な面」を見つける訓練ができ、何を見ても、肯定的な面を探せるから、欠如感から誤った行動を導くことが減る、という話。

人や物の欠点に目が向きがちで、だから悪いことばかり創造してしまっているな、と思う人は、是非、「肯定的側面の本」のワークにも取り組んでもらいたい。

Q&Aセッション部分

この本の半分ぐらいは「Q&Aセッション」になっている。

エイブラハムによるワークショップの議事録のような内容。

エイブラハムのワークショップは、YouTubeで多数公開されていて、日本語訳されているものも多い。

エスターの声を聞きながら、エイブラハムの考えに触れられるのでYouTubeもなかなかお薦め。

ただ、エスター(エイブラハム)はものすごい早口なので、(私は文字を読むのが早い方だと思うのだけど)、まわりくどい訳になっている日本語をエスターの話すスピードで読んで理解するのは、やや骨が折れる。

なので、本でじっくり読むのもお薦め。

この『引き寄せの法則の本質』の後半にあるQ&Aセッションには40近い質問と答えが取り上げられているのだけれど、テーマは繰り返されている。

特に重要なのは下記の2点の気がする。

 

1.多様性を受け入れる

エイブラハムの考えで好きなことの一つが、この「多様性を受け入れる」という話。

この世の中には色々な考え方の人、色々な生き方をしている人がいて当然であり、その多様性がこの世の中を豊かにしている、という考え方。

多くの人は、自分と違う考え方をしている人を見ると、「自分の正当性を証明するため」に人を正そうとしがちだけれど、それもまた「欠如からの行動」なので、良い結果は産まない、と。

結局、人に働きかけ、人を変えようとするのは、自分が自分の存在だけで「完璧」だと感じられないからなわけだ。

エイブラハムは言う。「人は自分の価値を証明するために生まれてきたわけではない。なぜなら本来、人はただこの世に生まれてきただけで価値があり、その価値を自分自身は分かっているはずだから、それで十分なのだ」と。

自分の価値を認めさせるために、人を説得しなくてもいいし、自分の正当性を証明するために、自分と違う考えの人を否定する必要もない。その考え方で、私はとても楽になった。

※昔は結構、世界と戦う姿勢で生きていたからなぁ(^^;)

 

2.人の思考、行動は「私」の人生に何の影響も及ぼさない

 そして、自分と違う考えの人がいると、自分の存在が脅かされるように感じるかもしれないけれど、それは幻想だとエイブラハムは言う。

そういう人の思考や行動に、自分の思考が影響を受けたときのみ、私の存在や人生に影響が及ぶ、と。

Q&Aのなかに、「無用な法律が多すぎる」みたいな話が出てくるのだけれど、エイブラハムは言う。「自分が存在すら知らない法律によって、あなたが縛られることはない。あなたが関心を向けなければ、法律もあなたの人生に影響を及ぼさない」

一瞬、「え?」と思うような問答もあるのだけれど、よく考えると、エイブラハムの言っていることは本当に一貫している。

この部分は結構難解で、うまく説明できている自信がないので、是非、自分で全体を読んでもらいたい。

※今は新型コロナの件で、色々な人が色々な人や政策を批判したり、ネガティブな論争も増えているように思う。そういうときこそ、この「人は人、自分は自分」というスタンス、大事だなと思う。

 

まとめ

今回、この記事を書こうと思って、1週間くらいかけて全体を読みなおしたけれど、やっぱり『引き寄せの法則の本質』はいいな、と思う。

先に書いたように『引き寄せの法則 エイブラハムとの対話(赤本)』『実践 引き寄せの法則(青本)』を読んでからの方が、この本の内容は理解しやすいと思うのだけど、ささっと赤本、青本を読んで、是非、この金の本に辿り着いてもらいたい!

「行動でなく思考で創造する」「人は自分の人生に何の影響も及ぼさない」この2つが肚に落ちると、人生は絶対に変わる。

 

『引き寄せの法則の本質 自由と幸福を求めるエイブラハムの源流』

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