映画(さ行)

「真珠の耳飾りの少女」

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る

 ずっと見たかった映画をようやく見に行けました。うーん、良かったです。監督、本当にフェルメールの絵が好きなのだろうなぁ。一つ一つのシーンが、フェルメールの描き出している世界の色合いや光のまわりぐあいとマッチしていて、見ていて心地よい(私自身、フェルメール、好きなので)。

 画家とモデルの関係というのはある意味ありがちな話なのだけれど、あくまでそれを心の交流として書いているのが良かった(多分本当は肉体関係もあったんじゃないかとは思うが……)。

 フェルメールの奥さんの苦しみも分かるし、女としてはそっちに感情移入するべきなのかもしれないけれど、なんかフェルメールの気持ちが分かってしまったな。自分の表現を感覚的に受け入れてくれる人の存在というのは、表現するものにとって愛おしく、大切なものだ。……本当、この作品は、そういう部分までしっかり描けていて、低俗な匂いがなかったから、美しかった。そしてだからこそ、心に痛みも感じさせた。

 あらすじを書いたら、数行に収まってしまう感じなのに、それに世界の空気、映像の肌触り、光の温度などを加えることによって、本当に厚みのあるものに仕上がっている。

 こういう作品を作りたいと思えるような、本当に上質な映画でした。

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
  • Pocket
  • LINEで送る