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コーカサスの虜

「コーカサスの虜」という映画を見てきました。約1ヶ月半ぶりの映画館で見る映画で、やっぱり映画はいいよーと思いました。

(最近、ものすごく映画が見たくて、ついに耐えきれずに、選考試験を受けてから、リクルートスーツ姿のまま、映画館に走りました(^^;))

 主役の男の人は、ボドロフ監督の息子だそうで、あまり期待していなかったのですが、とても自然な笑顔を持った人で、引きつけられてしまいました。
 
 この映画は、題名から分かるように、戦争中の話です。二人のロシア兵が捕虜になり、チェチェン人の手に渡ります。敵同士対立しているので、はじめはお互いに衝突している。でも、次第に、ただの人間同士の関係で、友情や愛情が芽生えるのですね。
 
 監督は、「この映画で描きたかったのは、戦争の悲惨さではない。その中でも、人を愛せるという希望だ」というようなことをいっていましたが、でも、一方で「戦争を始めることは簡単だが、終わらせることは難しい。人を愛することより、殺すことの方が簡単なのだ」とも言っています。
 
 セルゲイJr.のほうはまだ新兵卒なので、チェチェン人を本当に好きになってしまいます。でも、もう一人の捕虜の准尉の方は、その地の人たちを愛しながらも、「俺はまたここに帰ってきたい。今度は新品の迷彩服でな。俺は手に銃を、おまえは手に…」と、一言いいます。重いですね。
 
 そもそも、二人を捕虜にとらえた人というのは、息子をロシア側の捕虜にされて、どうにか二人と息子を交換したいと思っているのです。でも、最後息子は殺されてしまう。そして、セルゲイJr.のことを、殺そうとします。でも、殺さない。そこに一つ希望があります。でも、最後の場面で、ロシア側のヘリがチェチェンに飛んでくる。

 人は、窮地に追い込まれたとき、自分にとって一番大切なものを知ります。思わずそれを守ってしまって、初めて、自分がそれを一番大切にしていた、なんて気付くこともあります。それが、誰かに対する愛であればいいですね。自分とか、名誉とか、国家とかではなくて。

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