美術

「地球がまわる音を聴く」展

森美術館で開催されている「地球がまわる音を聴く~パンデミック以降のウェルビーイング」展に行ってきた。

 

正直小粒……

16人のアーティストの作品が展示されているのだけれど、私が名前を知っていたのは「オノ・ヨーコ」だけだった💦

私が不勉強なだけではなく、「ほとんど日の光を見なかったが、亡くなってしばらくしてから少しずつ……」みたいな解説が書かれている人もいたし、多分、みんなそんなメジャーな人ではない。

 

前回森美術館で見たのが「STARS展」という華々しい名だらけの展示だったから、つい比較しちゃうのもあるとは思うんだけど。

 

「無名だけどよく掘り出してきたな!」とか、「攻めてる展示だな」とか、そういう感想も正直抱けず、今は美術館もお金がないのかもしれないなぁ、という感想になってしまった。

 

いいなと思ったのは3人

オノ・ヨーコ

この展示の「地球がまわる音を聴く」というタイトルは、オノ・ヨーコのインストラクション作品から取ったとのこと。

今回の展示には何か所かに分けて、下のようなオノ・ヨーコのインストラクション作品が飾られている。

それぞれに下に訳もついている。

これは「太陽の曲 太陽が四角く見えるようになるまで眺める」。

 

他にも「井戸の音を聴く」とか「部屋に1週間籠って水しか飲まない」とか、できそうなこともできなさそうなことも色々書かれている。

 

絵でもないし、美術作品なのかどうかもよく分からないけれど、でも、オノ・ヨーコさんの作品の周りはなんか静かで整った空気感を感じ、良かった。

 

ヴォルフガング・ライプ

今回の展示のチラシやポスターの画像に使われているのは、ヴォルフガング・ライプの作品。

 

ただ大きな黄色い四角を描いただけの作品に見えるのだけれど、行ってみて初めて分かる。

この黄色いのは花粉。

本当に近づいてよく見ないと分からない。

でも、分かるとなんだか急に温かさを感じ始める。

 

これ以外にも、蜜蝋で創られた小さな部屋みたいな展示があり、写真は撮れなかったのだけれど、そこもとても良かった。

マスクをしていてもハチミツの優しい甘い匂いが漂ってきて、美術館で臭覚を刺激されるって新しいなと思った。

その空間を味わっていると、タイムスリップも違う場所へのトリップもしちゃいそうな、懐かしさを感じた。

 

半年くらい前に「ユージン・スタジオ展」に行ってから気づいた。

私は美術作品に「整っている」ことを求めているのかもしれないな。

 

静かに整っていること。

それは音がないということではなくて、作り手の思考の雑音が非常に少なく抑えられているということ

 

私はそういう状態こそ「Well being」だと思うのだけれど、どうだろう?

 

私は今回の展示のなかでは、ヴォルフガング・ライプとオノ・ヨーコの作品に整いを感じた。

 

ギド・ファン・デア・ウェルヴェ

斬新過ぎて笑えた、という意味での評価。

上の2人の様に「整っている」かどうかはわからない💦

 

色々無謀なことを思いつき、自らの体を使って実践し、映像に残すという。

下記は「世界と一緒に回らなかった日」という映像作品の一コマ。

(映像は禁止だったけれど、写真は撮れたので静止画)

この写真とタイトルだけ見ても分からないと思うのだけれど、これは

「北極点に24時間立ち、地球の自転と反対方向に動き続けた記録」

 

何十倍速にしているのだろうけれど、上の写真みたいに人がずっと立ち続け(たまに疲れて姿勢をちょっと変えたりはする)、自分の影の方向にじわじわと動いていく、というだけの作品。

でも、「本当に北極点に24時間立っていたんだ、この人」と思うと、すごいと思う反面、むちゃくちゃ笑えてくる。

 

このユーモアと実行力!

私好みの作風ではないのに、かなり時間をかけて見た作家の一人。

 

刺激は受けた

と、一番最初にかなり辛口評価を書いてしまったけれど、面白い時間は過ごせた。

「また近いうちに美術館に行こう」という気持ちになったし、

ヴォルフガング・ライプとギド・ファン・デア・ウェルヴェの名前は覚えたので、また違う美術展で名前を目にしたら見に行ってみようと思う。

 

↓ 他のちょっと気になった作品を紹介

ツァイ・チャウエイ(蔡佳葳)
エレン・アルトフェスト

↑ この絵はA4より小さいくらいなのだけれど、緻密すぎて、一年以上制作に掛かっているらしい。すごい。

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