映画(あ行)

映画「WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~」

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最近、夜にAmazonPrimeで映画を見ている。

そして思うのは、「Amazon」の★4.5以上は、本当にいいぞ! ということ。

★4未満の作品は、「あらあら、残念……」というものが多い。

「原作の良さを生かしきれなかったね」とか「俳優の知名度だけに頼っちゃダメだよ」とか、「ツッコミどころが多すぎて、話が頭に入ってこない」とか(笑)

そして、★4くらいの作品は、「見て損はしない」という感じ。見た後には、何かしら得られる。ちょっとした感動とか、ほっこりする気持ちとか、よく笑ったというすがすがしさとか。でも、あとに残るものはさほどない。

それに対して、★4.5以上の作品は、観客として「面白い」とか「満足」というのを超えて、「表現者」である自分に、すごく刺激をくれる。「あぁ、いい作品って、こうやって作るんだ」という気づきが必ずある。

ということで、ジャンル問わず、色々な★4.5以上の作品を見荒らしたい気分になり、昨日の夜に見たのがこれ(今の評価は4.6)。

 

ノンストップ大木エンターテイメント

Amazonさんが言うには、「WOOD JOB!(ウッジョブ)~神去なあなあ日常~」は、

「誰も見たことのない爆笑と感動と衝撃のノンストップ大木エンターテイメント」

 

「ウオーターボーイズ」「スウィングガールズ」の矢口史靖監督の作品だけあって、ともかくテンポよく、面白く、話が進む。

 

ストーリーは簡単に言うと……

就職先が決まらなかった、都会に住む今どきの若者が、可愛い女の子が表紙の「研修生募集」のチラシに惹かれ、林業の研修生になり、今までの自分には無縁だった世界に驚きながらも、少しずつ適応していく、という話。

 

物語の根幹は、実は非常にありきたり。なのに!

Aという人物が、新しいコミュニティBに入り込んだとき、「AがBに馴染んでいくストーリー」と「BがAを受け入れるストーリー」が展開する。

この映画は、あとで振り返って考えてみると、この2つのストーリーを軸に展開されている、非常に王道の構成になっていると気づく。

「どこでAがBに馴染んだのか、BがAを受け入れたのか」「そのきっかけになった事件はどれなのか」……映画館で、映画を見終わった人に問題を出したら、きっと多くの人が答えられるだろう。それくらい構成は、単純明快。

つまり、 細かい設定とか、演出とか、役者とか、何かが悪かったら、「あぁ、ありがちな展開の話だったね」となってしまったはず。

 

でも、この映画は、見ているあいだに「ありきたり」だなんてことはみじんも感じない。

それは、非常にテンポよくストーリーが進むからであり、 「AがBに馴染んでいく」「BがAを受け入れる」という展開に必要な出来事の幹はしっかり立てながらも、それ以外の部分に、“え?”と驚く小さな落とし穴が用意されていて、思わずそっちに気を取られるからでもある。

さらに、描かれているのが、映画を見ている人の99%はきっと知らないであろう“林業”という、ある意味マイナーな世界の話だというのも大きい。“へぇ、木の切り方ってそうなんだ”“植える杉の木って、こんなひょろっとした頼りないものなんだ”とか、いちいち発見があって、それだけで見入ってしまう。

さらに主人公を始め、役者が非常に役にハマっていて、のめり込んでしまう。

 

本当、一気に見てしまった、文字通り「ノンストップ」な「エンターテイメント」映画だった。

そしてこの映画を見て学んだのは、王道の構成をバカにしちゃいけないな、ということ。見る人に満足感を与えるストーリーの根幹は、ありきたりでもいいからきちんと準備して、その上に、個性とかこだわりとか、オリジナリティを載せていけばいいんだな、と。

エンターテイメントでなく、「芸術」を作っているんだという意識の人は往々にして、「オリジナリティ」にこだわってしまうけれど、王道の幹あってこその、オリジナリティだ、ということを本当、学んだ作品だった!

 

そして、別に表現者ではない、純粋に楽しめる映画を探している人には、ただもうこう言いたい。

むちゃくちゃ面白い。是非、見て!

 

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