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市川拓司「こんなにも優しい、世界の終わりかた」
久しぶりに市川さんの本を見つけ、読んでみた。 『いま、会いにゆきます』『そのときは彼によろしく』とか、市川ワールドは結構好きだったけれど、巷で話題にならなくなるや、私も忘れてしまっていた。 ごめん ...
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湊かなえ「母性」
映画が公開されているけれど、私は本を読んだ。 湊さんらしい本だなというのが最初の感想。 先を読ませる力と構成力。人の心の奥底を見抜き、それを暴いていくような内容。 決していい気分になれる作品じゃないの ...
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中山七里「護られなかった者たちへ」
映画化もされたミステリー。 「生活保護」など社会保障は、本当に弱者を救えているのかを問う骨太な作品。 ミステリーは手段か目的か ミステリー界の大御所・東野圭吾さんが以前、 「初期作品のような、殺人 ...
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瀬尾まいこ「夜明けのすべて」
2022/11/16 小説レビュー
久しぶりに瀬尾さんの本を読んだ。 瀬尾さんの本は、絶対裏切らない爽やかさとあたたかさがあって、好きだ。 しんどい読書に疲れたとき、現実がハードなときなどに、“ちょっとほんわかしたものを読みたい”と思っ ...
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青山美智子「赤と青とエスキース」
2022/11/4 小説レビュー
本屋大賞2位だったという本。 青山美智子さんという作家を初めて知ったけれど、いい本だった。楽しめた。 構成や最後のちょっとしたどんでん返しみたいなものもいいけれど、ただ描き出す世界が好きだな、と。 ...
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町田そのこ「宙ごはん」
2022/11/4 小説レビュー
町田そのこさんの最新刊。 以前から上手かったけれど、最新刊はさらに研ぎ澄まされているなと感じた。 とても緻密に作りこまれている。 久しぶりに、「すごいなぁ」と感じたあと、「それに比べて、私は……」と落 ...
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安壇美緒「ラブカは静かに弓を持つ」
小説すばる新人賞でデビューした作家の3作目の小説。 この本自体は特に賞を獲ったわけでもなさそうだけれど、「王様のブランチ」で紹介されたり、口コミで話題になり、重版を重ねているとか。 そういう広がり方も ...
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窪美澄「夜に星を放つ」
2022/10/14 直木賞
2022年前期直木賞受賞作。 5つの短編小説。 醸し出す空気感が好きだ 窪さんの本は連作短編集が多いような気がするけれど、これは完全に独立した5つの話。 だからちょっとバラバラ感があって、連作短編 ...
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高瀬隼子「おいしいごはんが食べられますように」
2022年前半の第167回芥川賞受賞作。 芥川賞受賞作の半分くらいは、文体から読みづらかったり、特異な世界観に入っていけなかったりで、途中で挫折する💦 それに比べると、この本はとても読 ...
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馳 星周「少年と犬」
2020上半期の直木賞に選ばれた本。 6つの連作短編集。 硬派なしっかりとした読み応えの本 タイトルから、ほのぼのとした内容を期待して読み始めたのだけれど、最初のイメージとは大分違った。 なんとい ...