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三島由紀夫「豊饒の海-春の雪」
墓場まで一冊だけ本を持って行かれると言われたら何を選ぶと聞かれ、私の答えるのはこの本。 私の文学の原点は三島 最近はちょっと純文学というものに愛想をつかし始め、エンタメもいいよなぁ、芥川賞なんて獲らな ...
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大島真寿美 「香港の甘い豆腐」
大島さんの本、3冊目。 今回は「チョコリエッタ」「水の繭」と比べ、もっと軽やかで明るく、爽やかで良かった。なんとなく全体的に分かりやすくまとまっていて、すんなり入ってくる感じ。 前回読んだ2作は、後半 ...
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大島真寿美 「チョコリエッタ」
「水の繭」と似たような感じだったかな。どちらかというと「水の繭」の方がいいかどうか、って感じ。 夢なのか現実なのか分からない世界観 人物の書き方とか世界が全部とても表面的で、リアリティーがなく、夢 ...
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小川洋子「ホテル・アイリス」
どう感想を書いたらいいかちょっと難しい。 他の小川さんの作品の雰囲気と似ているのだけれど、そのインパクトを強めようとしすぎて逆に本来の良さが半減してしまったような感じがした。 書きたかったことは何 ...
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川上弘美「おめでとう」
川上弘美のイメージは「蛇を踏む」だったので、そのあらすじだけ聞き、作品を読む前からちょっと敬遠してしまっていた。 でも、最近ネット上で知り合った人が川上弘美をとても好きみたいで、その話を聞いていて、興 ...
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小川洋子 「偶然の祝福」
小川さんの作品は「中編」くらいが一番好きかも。「短編」は短すぎる気がする。 でも、この短編集は良かった。小川さんにしてはちょっと心温まる作品が集まっていて。 特にこれは主人公が「小説家」だし、「え ...
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小川洋子「博士の愛した数式」
基本的に単行本は嫌いなので、「文庫本が出たら買おう」と思い、図書館で予約して読んだ。 でも、数ページ読んで後悔した。 「あー、待ってないで買えば良かった!」と。数ページで分かるぐらい、久々に出会えた、 ...
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小川洋子「薬指の標本」「冷めない紅茶」「完璧な病室」
小川洋子さんの作品を年末から一月初めにかけて3冊読み直した。 「薬指の標本」「冷めない紅茶」「完璧な病室」初期の頃の作品。 きっかけは「薬指の標本」がフランス映画になると聞いたこと。 自分にとって ...
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朝倉 祐弥「白の咆哮」
「すばる文学賞」受賞作。 書くのも読むのも根気がいるような作品 「白の咆哮」は半分SFのような話で、近未来日本の景気がどんどん悪くなった頃、日本中が土踊りというものに支配されていくというような話。 ...
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「蛇にピアス」金原ひとみ
去年の「すばる文学賞」、前回の芥川賞を獲った作品。 まぁ、今更説明するまでもないというくらい、話題になった本だけれど、ようやく読んでみる気になった。 読ませる力のある作品 芥川賞を獲ったときのイン ...